子連虎図

作者の宮川藩6代目藩主・堀田正民(1791-1838)は、能書家の多い宮川藩主のなかでも絵に才能があった。本作は、妙心寺東海庵が所蔵する「子連虎図」の模写である。虎の姿をはじめ体毛一本にいたるまで原本を忠実に再現している。表具裏面に正民自ら制作の経緯等を記し、大番頭として二条城在番時に妙心寺麒祥院を訪れ模写したものと判明する。また、原本については、三代将軍・徳川家光の乳母・春日局が麒祥院に寓居した際に家光から下賜された、南宋皇帝・理宗の「子連虎図」であるという。麟祥院は春日局の菩提寺として創建され、春日局と遠縁にあたる堀田家にもゆかりが深い。正民は大番頭在任中に何度か麒祥院において中国画の模写を行っており、本作はその作例の一つ。

項目 内容
資料名称 子連虎図
分野カテゴリ 絵画
時代カテゴリ 江戸時代
作者 堀田正民筆
員数 1幅
材質技法 絹本著色
寸法(cm) 縦134.9、横27.8
時代・制作年 文政3年(1820)
所蔵 長浜城歴史博物館蔵
登録番号 A290