加藤清正像

桔梗文をあしらった熨斗目に、左右に上り藤文を表す肩衣を着て、高麗縁の上畳に座る加藤清正を描く。向かって右下の印章から、越前敦賀出身の円山派の絵師・石垣東山(1804―76)の作であることがわかる。また、上部には、東山没後の明治23年(1890)に、東浅井郡田根村(長浜市)出身の儒学者で漢詩人として知られる小野湖山(1814―1910)が、賛を寄せている。清正の姿は、本圀寺(京都市山科区)の塔頭寺院・勧持院(京都市下京区)に伝わる《加藤清正像》と同じ図像である。しかし、上り藤文は異なっており、上り藤は、清正と同じく秀吉に仕えた加藤光泰(1537―93)の家紋であることから、混同したのであろう。

項目 内容
資料名称 加藤清正像
分野カテゴリ 絵画
時代カテゴリ 明治時代
作者 石垣東山筆、小野湖山賛
員数 1幅
材質技法 絹本著色
寸法(cm) 縦115.3、横53.1
時代・制作年 明治23年(1890)賛
所蔵 長浜城歴史博物館蔵
登録番号 A157